解雇・賃金引き下げ・パワハラなど“労働”に関するトラブルに巻き込まれた時は、公的な相談窓口である総合労働相談コーナーに相談しましょう。
総合労働相談コーナーは、各都道府県の労働局や労働基準監督署内に設置されている労働者のための無料相談窓口です。
この記事では、総合労働相談コーナーの概要や利用方法、相談内容についてご紹介します。
総合労働相談コーナーとは
この項目では、場所・受付時間・利用方法など総合労働相談コーナーについての基本的な情報を解説しています。
全国各都道府県の労働局・労働基準監督署内に設置されている
総合労働相談コーナーは、職場のトラブルに関する相談や、解決のための情報提供をワンストップで行っている厚生労働省の公的な相談窓口です。
所在地は、各都道府県の労働局、または労働基準監督署内です。専門の相談員が、面談または電話で労働相談に対応しています。
地域によっては女性の相談員を設置するなど、デリケートな相談もしやすいように配慮されています。
予約不要・利用無料!受付時間は地域によって異なる
土日祝日・年末年始はお休みですが、受付時間は各地域によって異なります。
たとえば、東京労働局の管轄地域では、平日午前9時から午後5時まで(有楽町総合労働相談コーナーのみ午前9時半から午後5時半まで)、愛知労働局は平日9時半から午後5時までとなっています。あらかじめ、お住まいの地域の総合労働相談コーナーの受付時間を調べてから相談に行きましょう。
総合労働相談コーナーはすべて予約不要・利用無料です。
労働局ごとに電話相談用のフリーダイヤルも公開されています。フリーダイヤルの番号は、お住まいの地域の労働局のホームページでご確認ください。
総合労働相談コーナーはどんな相談にどう対応してくれる?
この項目では、実際に総合労働相談コーナーに相談した場合、どんな風に対応をしてくれるのかを解説します。
具体的な相談内容
“働くこと”に関連していれば、労働者・事業主どちらからの相談にも対応してくれます。具体的な相談内容は、パワハラ・職場いじめ、解雇・雇止め・配置転換・賃金の引下げ、募集・採用など。
世の中の変化に対応して、最近では性的指向・性自認に関する労働問題も対象としています。
セクハラ・マタハラについては、雇用環境・均等部(室)に相談してください。
総合労働相談コーナーはトラブルを解決してくれる?
前述の通り、総合労働相談コーナーの役割はあくまでも“情報提供”です。トラブルを解決してくれるわけではなく、解決のために必要な情報を教えてくれる機関なのです。
総合労働相談コーナーは都道府県(労政主官事務所、労働委員会)、裁判所、法テラス(日本司法支援センター)、労使団体における相談窓口などの機関と連携を取りながら情報提供を行っています。
そして、紛争解決援助の対象となる事案については以下の対応をしています。
- 助言・指導の申出(都道府県労働局長による助言・指導)
- あっせんの申請
- 紛争調整委員会によるあっせん、あっせん委員によるあっせん・あっせん案の指示)
また、労働基準法違反の疑いがある場合には、労働基準監督署、公共職業安定所、雇用環境・均等部(室)など権限を持つ担当部署に取り次ぐなどの対応をしています。
管轄外の相談を持ちかけた場合でも適切な相談窓口を案内してくれるため、まずは総合労働相談コーナーに何でも聞いてみましょう。
参照:https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html